女優仲間由紀恵(36)が主演する舞台「放浪記」東京公演の千秋楽が10日、東京・日比谷シアタークリエで行われた。

 この日は国民栄誉賞の女優森光子さん(享年92)の命日。カーテンコールには、森さんとともに2017回出演の青木玲子さん(83)が駆けつけた。花束を仲間に手渡して握手すると「クリエの千秋楽、おめでとうございます。(仲間が劇中に披露する)側転も感動しました。まだ続きますのでお体に気をつけて頑張ってください」と激励。仲間も感激の面持ちで「来てくださるとは思わなかったので、とても光栄です。森さんや青木さんはじめ、たくさんの先輩方が大切にされてきた『放浪記』を3都市で最後まで演じて参ります。これからもご指導よろしくお願いします」とあいさつ。会場からは「来年もやってください」など歓声が上がった。

 「放浪記」は、作家林芙美子の半生を描いた菊田一夫作品で、1961年の初演以来、森さんのライフワークだった。森さんの3度目の命日に、仲間も思いを新たにしたようで「演じてきてあらためて森さんのお芝居に対するパワー、精神力の強さがすごいなと実感しています。少しでも近づけるように頑張っていきます」と意気込んだ。

 同公演は、今月21日から大阪・新歌舞伎座公演(12月9日まで)をはじめ、名古屋・中日劇場(12月18~25日)、福岡・博多座(来年1月7~31日)で行われる。