宝塚歌劇団雪組トップ早霧(さぎり)せいなが、悲恋の闘牛士役で主演する全国ツアー「哀しみのコルドバ」「ラ・エスメラルダ」が21日、大阪・梅田芸術劇場で開幕した。

 「哀しみ-」は1890年代のスペインが舞台。花形闘牛士・エリオが、かつての恋人と再会し、激しい恋に揺れる苦悩の姿を描く。85年に峰さを理主演で初演。安寿ミラ(95年)真飛聖(09年)主演で再演が重ねられる名作。

 今年1月、本拠地トップお披露目となった「ミュージカル ルパン三世」では、軽妙なルパンを見事に演じきった早霧が、今ツアーでは哀愁漂う花形闘牛士を熱演している。

 早霧といえば、美しい立ち姿とは一変し、愛嬌(あいきょう)あふれるトークも人気。初日のこの日は、3度のカーテンコールにこたえ「これから旅立ちます! 行ってきま~すっ」と勢いよく宣言したものの、23日まで同所公演が残っており「まだ、2日ありますけど…」と笑わせていた。

 ツアーは12月13日の神奈川公演まで全12カ所を回る。