ジャニーズ事務所の若手アイドルが2日、東京・帝国劇場内で正月恒例の餅つき大会を行った。上演中の舞台「ジャニーズ・ワールド」に出演するSexy Zone佐藤勝利(19)中島健人(21)ら主要キャスト10人が登場。告知なしにもかかわらず、約2万人が集まった。4000人は場内に入れたが、劇場外で見守った1万5000人以上に対し、キャストらがお練りのように場外を歩き、感謝のあいさつを行った。

 同舞台は昨年の12月11日に開幕。作・演出・構成の同事務所社長、ジャニー喜多川氏(84)は「今でも気に入らない」と、こだわりから演出変更を繰り返す。

 同29日から太平洋戦争の悲劇を伝える空襲、特攻隊、硫黄島の日本兵といった3つのシーンを追加。空襲場面には自ら体験した和歌山大空襲を盛り込んだ。焼夷(しょうい)弾にさらされた経験などを明かし「生きることがどんなに苦しく、そして大切なことか分かる。戦争を決して忘れてはいけない」と強調した。

 舞台に向き合う一方で「僕の年代は楽しみにしている番組」とし、NHK紅白歌合戦をテレビ観賞した。

 舞台初日にひらめきで、森進一(68)の演歌を盛り込んだことから、紅白卒業宣言した森について言及。「森さんはまだまだできると思っています。北島(三郎)さんも卒業する年じゃない。みんな冷たすぎるんですよ。80、90歳になっても出てくる姿が素晴らしい。若い人と年配者が手を取り合って歌う姿こそ、芸能界で、それができるのも紅白。もっと先輩たちを尊敬すべきです」。ベテランが卒業宣言せざるを得ない環境に意見した。【近藤由美子】