今週、南米ツアー中のローリング・ストーンズのコンサート終了後、公演スタッフの一人が銃殺される事件が起き、24時間の厳戒警備体制が敷かれているという。

 英ミラー紙によると、現在、「アメリカーナ・ラティーナ・オーレ」ツアーでアルゼンチンのブエノスアイレスにいるストーンズだが、現地は世界有数の危険地域であるため、警備員らが常にメンバーの移動に付き添っている状況という。

 誘拐事件も多いため、メンバーは世界トップレベルのプライベート警備チームに囲まれ、別々の車で移動しているらしい。

 情報筋らの話によると、厳戒な警備プランは軍隊なみの緻密さで実行されており、特にラ・プラタ・スタジアム公演後にスタッフの一人が銃殺された事件の後は、警備がいっそう強化されたようだ。

 ある情報筋は、「当然、こういうことはツアーの前にすべて検討されていた。ストーンズのような経験を積んだビッグ・バンドは、これらの地域におけるリスクもよく知っている。裕福な人々は常に標的になるし、メンバーはホテルを用心深く選び、リスクを減らすため別々の車で移動し、銃を持った警備員らに囲まれている」と語っている。

 同バンドは次に、世界一危険な国々として知られるブラジル、ウルグアイ、ペルー、コロンビアで公演を行う予定となっている。

 被害者となったスタッフは公演後の早朝、仲間と共にコンサート会場で売られた酒の売上金を積んだ車で移動中に、3台の車に乗った一味に襲われ、銃殺されたという。31歳のコロンビア人が一人、後に逮捕された。(ニューヨーク=鹿目直子)