1月18日に肺炎で亡くなった俳優で劇団前進座代表の中村梅之助さん(享年85)の劇団葬が3日、東京・青山葬儀所で営まれ、約750人が参列した。梅之助さんはNHK大河ドラマ「花神」や「遠山の金さん捕物帳」で知られている。

 喪主を務めた長男で俳優中村梅雀(60)は「スターとして一世を風靡(ふうび)したし、劇団のために力を尽くした。戦いの人生だったと思う。まねできない。尊敬しています」と話した。梅之助さんは救急搬送された後も、今年5月の前進座85周年記念公演の舞台に立つ意欲を見せていたという。

 劇団のために4作の芝居を書いた脚本家のジェームス三木氏は弔辞で「ありがたい師匠であり、かけがえのない恩人」と故人を悼んだ。08年公開の映画「母べえ」で一緒に仕事をした山田洋次氏が弔辞を読んだほか、里見浩太朗、松平健、西郷輝彦らが参列した。