故夏目雅子さん(享年27)の遺作となった映画「瀬戸内少年野球団」がテレビ朝日系でドラマ化され、武井咲(22)が主演する。79年に発表された作詞家の故阿久悠さんの小説が原作。戦後の淡路島を舞台に、国民学校初等科教員の中井駒子を主人公に、野球少年たちの姿を描く。84年に夏目さん主演で映画化され、93年には鈴木保奈美主演でドラマ化された。

 クランクアップ時に、チームの子どもたち全員に手紙を渡したという武井は「時代も言葉も違う役に不安を感じましたが、子供たちの頑張りに引っ張られました」。演じるに当たって夏目さん主演の映画を見直したという。「今では難しいような衝撃的な表現があって、ドラマではどうなるのかなと思いました。ただただ、夏目さんが美しくて、これを演じるんだと緊張感がありました」と振り返った。夏目さんが17歳の時の初仕事に関わったという、森田光則プロデューサーは「あの時の夏目さんの初々しさを覚えている。その上で、駒子をやるのは武井さんがピッタリだと思った。不安もあったけど、見事に演じてくれた」と話した。

 元海軍提督の娘で、チームの紅一点の美少女・波多野武女役の本田望結(11)は「男の子の中に女の子1人で、すごくドキドキしましたが、演じられて本当に幸せでした。野球はすごく練習しました。最後の撮影は試合のシーンで、特訓の成果が出ました」と笑顔を見せた。今秋放送予定。