活動休止中のシンガー・ソングライター大黒摩季(46)が歌手活動を再開させることが19日、分かった。子宮疾患の治療や不妊治療のため、10年11月から活動を休止していたが、8月から活動再開する。デビューから99年まで所属した古巣レコード会社ビーイングにも17年ぶりに復帰する。

 5年10カ月ぶりの復帰ステージに選んだのは故郷の北海道だった。8月11日、高校時代に初ステージを踏んだライブハウス、札幌・ベッシーホールでファンクラブ限定ライブを行う。さらに同13日に石狩湾新港樽川ふ頭で開催される「ライジングサン・ロック・フェスティバル」に出演する。大黒は「故郷の温かい懐に頂かれながら、これまで胸が張り裂けんばかりに蓄電したROCKエネルギーを大放出し、思う存分大きな音と戯れて熱いスタートをきりたい」と故郷で復帰する理由を語った。

 活動休止中も、他の歌手への曲提供などは続けていたが、2度の手術など治療に専念してきた。状態が良くなった約1年半前から、再開に向けて大黒側がビーイングに相談していた。昨年11月の手術で持病だった子宮腺筋症の根治が見込めたためゴーサインが出た。既にボイストレーニングなどを重ね、歌声も全盛期の状態に戻っているという。

 CD発売などは未定だが、曲の制作やレコーディングも進んでおり「私が音の世界に戻ることで、いま1歩思うように生ききれない殺伐とした世の中の体温が1度でも上がってくれたら最高です」と話している。

 ◆大黒摩季(おおぐろ・まき)1969年(昭44)12月31日、札幌市生まれ。92年シングル「STOP MOTION」でデビュー。2枚目シングル「DA・KA・RA」がミリオンヒットして日本レコード大賞新人賞。代表曲は「あなただけ見つめてる」「ら・ら・ら」など。03年に会社員と結婚。15年に民事再生に向けたスカイマーク・エアラインに応援歌などを提供。