12日に亡くなった大橋巨泉さんは晩年、安全保障関連法など安倍政権の政策を厳しく批判し、護憲派の立場から2005年に発足した「マスコミ九条の会」の呼び掛け人にも名を連ねていた。

 週刊誌の連載では、自身の闘病生活を明らかにする傍ら「憲法学者が、違憲だと証言しているのに、まだ誤魔化(ごまか)そうとしているのは醜い」と痛烈な筆致で政権に挑み続けた。

 マスコミ九条の会のメンバーで、元日本テレビプロデューサーの仲築間卓蔵さん(84)は深夜番組「11PM」の宣伝担当だったときからの知り合い。「改憲への動きが出ている今だからこそ、話をしてほしかったのに…。実現しなかったことが悔やまれる」と話した。

 大橋さんは「医療費の窓口負担『ゼロの会』」(横浜市)にも賛同していた。