イタリアの映画監督ベルナルド・ベルトルッチ(76)が、女優の同意なしにレイプシーンを撮影していたことを明かした。

 今回問題になっている作品は、1972年の映画『ラストタンゴ・イン・パリ』。過激な性描写が物議を醸し出し、本国イタリアでは上映禁止処分を受けるなどセンセーショナルな内容が当時から話題に。本国ではこの作品はポルノ裁判で有罪判決を受けている。

 このいわくつきの作品のなかでも最も問題視されたシーンの1つが、当時48歳の俳優マーロン・ブランドが19歳だった女優マリア・シュナイダーのアナルにバターを塗ってレイプするシーンだった。このシーンの撮影についてベルトルッチ監督は、「バターのシーンは、撮影の前の朝にマーロンと思いついたんだ。でも、彼女(マリア)にはどんな撮影をするか伝えなかったから、ある意味で恐怖を与えることになった。彼女には女優としてではなく、少女としてのリアクションを見せてほしかったからね。自尊心を傷つけられたように反応してほしかった」「私たちは彼女にバターを使用することなどの詳細を伝えていなかったから、彼女は私とマーロンを憎んでいただろう」と最近オンラインで公開されたインタビューのなかで明かしている。

 この動画が公開されると、ベルトルッチ監督とマーロンの行為は犯罪行為だと非難が集中。マーロンは2004年に、マリアは2011年に亡くなっているが、2007年の「デイリー・メール」紙のインタビューで彼女は、撮影のシーンでリアルな涙を流したことを明かし、「マーロンとベルトルッチ監督によって、すこしレイプされたように感じたわ。撮影の後、マーロンから慰めや謝罪はなかったの」と語っていた。【ハリウッドニュース編集部】