V6岡田准一(36)主演の映画「海賊とよばれた男」(山崎貴監督)が10日、全国426スクリーンで公開され、配給の東宝は興収50億円を狙えるスタートと発表した。東京・有楽町のTOHOシネマズ日劇で行われた舞台あいさつに立った岡田は「初日はウーッと緊張するんですが、笑顔と拍手に迎えられて幸せです」と感無量の様子だった。

 「海賊とよばれた男」は14年の邦画興収トップの87・6億円を記録した「永遠の0」チームが再集結した作品。作家百田尚樹氏(60)の小説を原作に、岡田が主演、山崎監督がメガホンを取った。主なスタッフもほとんどが「永遠-」を経験しており、再びのヒットが期待される。岡田と夫婦を演じた綾瀬はるか(31)も「すばらしい船出となったことと思います」と祝福した。

 メガヒットの記憶、イメージが新しいだけに、岡田には重圧もあった。「山崎監督に『共に戦ってくれ』と言われ、悩みながらチャレンジしました」。石油事業を興し、明治から昭和まで生きた主人公を20代~90代まで演じた。ピエール瀧(49)が「苦行引受人」と言うほどだったが、撮影現場では背負ったプレッシャーも苦行も見せることはなかったという。撮影の合間に写真を隠し撮りされていたという鈴木亮平(33)には「パパラッチ」と暴露され、野間口徹(43)にも「いたずらが過ぎる」とイジられ、舞台あいさつは終始和やかなムードだった。

 今年は邦画豊作の年。大きな波と追い風に乗り「海賊-」が好スタートを切った。この日は吉岡秀隆、染谷将太、小林薫ら共演者も登壇した。