声優の神谷浩史が22日、東京・日本武道館で行われたテレビ朝日系新番組「宇宙戦隊キュウレンジャー」(2月12日スタート、日曜午前7時半)制作発表会見に出席した。

 神谷は劇中で、龍の姿をしたチョイ悪オヤジ系司令官ショウ・ロンポーの声を演じる。特撮ファンで知られる神谷は登壇し、演じるショウ・ロンポーの着ぐるみと初対面すると、大興奮で語りかけた。

 神谷 初めまして! 初めまして! 君の声を担当することになったよ。よろしくね! マジで頑張るから! よろしくね。仲良くしような!

 そう言って、ショウ・ロンポーと握手すると「初めて会ったんですよ。いや…だって、会わせてくれなかったんだもん。今、いっぱい、いっぱいで」と興奮気味にまくしたてた。

 出演が決まった時の感想を聞かれると、感激と喜びが口を突いて出た。

 神谷 うれしかったですよ、本当に。特撮は、詳しくはないですけど本当に好きなので、関わることができるのは夢じゃないですか。関わってしまうと、やっぱり、いいかげんに端で見ていて楽しむことが出来なくなってくるんですよね。関わるに当たっては誠心誠意、自分がやれることを精いっぱいやろうという気持ちで今はいっぱいです。

 過去、戦隊もののゲスト声優は務めたことがあるが、やはり1年間を通してのレギュラー出演は、格別のようだ。

 神谷 特撮に過去に関わらせていただいたことはあるんですけど、ゲストだったりするので1年間、その役につきあうという機会って、なかなか恵まれることって難しいと思うんですよ、今のご時世。1年間、しかもオリジナルもので一体、この先、どうなっていくか、全くみんな分からない状態。ともすれば(誰かが)いなくなっちゃう可能性だってある。ここにいるメンバーが、最後まで生き残っている可能性って、分からないじゃないですか? 僕らの頑張り方だったり、キャラを活躍させようだったり、思わせるような何かをやっていかないと、最悪そうなるかも知れないという恐怖感、危機感でやっていかないといけないなと思っているので、気合を入れて頑張らせていただきます。

 演じるショウ・ロンポーについて、思うところも語った。そもそも、司令官という重い役どころに加え、ショウ・ロンポーのルックスから、自分の声は合わないと思ったという。

 神谷 皆さんビックリしたと思うんですよ。あのビジュアルじゃないですか? 僕みたいな…いいかげんな声でしょ? 説得力のない声で…。過去の司令官の歴史をたどってみると、みんな説得力のある声なんですよ。(所属事務所・青二プロダクションの同期の)稲田徹をはじめ、ものすごい格好いい人がやっているんですよ。僕をキャスティングしていただけたのは、一体どうしてだろうと考えたんですよ。何で、僕を、このビジュアルでキャスティングしていただいたんですかと(制作陣に聞いたら)「実は、このキャラはいいかげんです」と。さっき(着ぐるみが登壇時に)コケたでしょ? すごい説得力のある見た目だし、貫禄があるんじゃないかと思っていると思うんですけど…ああいう人なんです。あそこで、つまずいたのが全てです。

 今後の役作りについて、今、考えていることも存分に語った。

 神谷 (ドジな要素は物語にも)多分に出てくると思います。アフレコは、まだ参加させていただいてなく、先々のシナリオは読ませていただいていますけども、まだ彼に声は当てていない。こういうふうにやろうかと、いろいろ考えていて、監督と話し合い、ベストのものを選ぼうとと思っていますけども…基本的にはいいかげんなチョイ悪オヤジだそうです。あの見た目から、僕の声が出るのが想像もつかない。今日(着ぐるみと初対面して)非常に参考になりました。

 神谷は、文化放送でレギュラー番組「東映公認 鈴村健一・神谷浩史の仮面ラジレンジャー」(金曜深夜0時半)を持っているが、特撮ヒーローが変身する際に使う変身アイテムの、撮影で使う本物は触ったことがないという。この日、主演の岐洲匠(19)らが腕に着けていた返信アイテムを見て「ラジオ番組をやらせていただいていますけど、(変身グッズは)触ったことがない。触りたいですよ」と最後まで大興奮だった。【村上幸将】