「世界で最も美しい顔100人」の男性版で1位となったことのあるマイケル・ファスベンダー(39)がこのほど来日した。

 アカデミー賞では4年前に助演男優賞、一昨年は主演男優賞にノミネートされ、授賞式の常連となっている。3日公開の主演作「アサシン・クリード」では製作も兼任し、米映画サイトが選ぶ「世界で一番美しい顔100人」の1位に選ばれた。

 「何でもやり切らないと気が済まない。『アサシン-』は戦士の体にしなくてはならないのでボクサーの体を目指しました。週5、6日、毎日5~6時間のトレーニングを続けました」

 「美しい顔-」にはしきりに照れる。

 「誰が選ぶんだろうね。10代の頃はニキビ面が大嫌いだった。姉(キャサリン=心理学者)のニキビを笑ってバチが当たった。彼女以上にひどくなった」

 俳優業に執着はない。

 「今は数カ月間の休業中。サーフィンとカーレースに打ち込んでいます。俳優業をいつ再開するかは決めていないんです。製作会社を立ち上げたから、プロデュース業は継続しています。映画の仕事にはずっと関わっていたい」

 トランプ政権に象徴される排他主義が嫌だという。

 「自分とは違うもの、人を受け入れないぼんやりとした空気があるじゃないですか。それがとっても嫌だし、とっても怖い。そうならないようにするために僕に何が出来るか。ずっと考えていますね」。【相原斎】

 ◆マイケル・ファスベンダー 1977年4月2日、ドイツ生まれ。母方の祖先にアイルランド独立運動のリーダー、マイケル・コリンズがいる。07年「300」のスパルタ戦士役で映画デビュー。13年「それでも夜は明ける」で助演男優賞、15年「スティーブ・ジョブズ」で主演男優賞にそれぞれアカデミー賞ノミネート。