歌舞伎俳優尾上寿鴻(おのえ・じゅこう)さん(本名木田靖男=きだ・やすお)が9日、心不全のため都内病院で亡くなった。14日、松竹が発表した。77歳。葬儀・告別式は15日午前11時から東京都江東区大島1の36の12サポートセンター江東で営まれる。喪主は妻木田ふみ子(きだ・ふみこ)さん。

 寿鴻さんは東京都生まれで、1956年(昭31)に2代目尾上松緑に入門し、同年6月明治座「傾城反魂香」で尾上松四郎を名乗り初舞台を踏んだ。74年に寿鴻に改め名題昇進。菊五郎劇団のベテラン脇役で知られた。

 15年11月歌舞伎座「元禄忠臣蔵 仙石屋敷」の間瀬久太夫を演じたのが最後の舞台となった。