映画「孤狼の血」(白石和彌監督、18年春公開)の制作発表会見が3日、都内で行われ、役所広司(61)松坂桃李(28)真木よう子(34)石橋蓮司(75)江口洋介(49)ら豪華キャストが発表された。

 日本推理作家協会賞を受賞した、柚木裕子氏の同名ミステリー小説が原作。昭和63年の広島を舞台に警察とやくざの抗争を描いており、「仁義なき戦い」から着想を得たという。

 その「仁義なき戦い」シリーズを見て「ドキドキワクワクしていた」と明かした役所は、作品について「真剣に生きているんですけど、人間くさいユーモアもあって、(自身が演じる)大上という男の彼なりの正義というものが、どれだけ映画で伝わっていくかが楽しみ。登場人物が非常に魅力的なんです」と魅力を語った。

 役所と松坂はバディを組み、捜査に当たる警察官を演じる。2人は「大和ハウス」のCMで共演しているが、役所は「僕、CMで、松坂君が所属するプロダクションの社長やってるんですけど」と笑いをとり、「非常に頼りになる役者で、好青年です」と続けた。

 松坂も「最初の出会いは、某CMの最初のシリーズ。役所さんに言われるせりふが『そこまでだ、松坂!』って言うせりふだったんですけど、本名で言われたのがうれしくて。今作でがっつりバディとして作品の中で生きられるのがうれしくて、楽しみでしょうがないです」と共演をよろこんだ。

 「凶悪」「日本で一番悪い奴ら」などの作品を手掛けてきた白石監督は、「いちばんやりたいことをやれる作品に出会えた。ひとつひとつの表現を、コンプライアンス、自主規制しないで、やれることを全てやると、自分自身に誓っています」と意気込みを語り、大作を予感させた。

 クランクインは今月中旬予定で、オール広島ロケが敢行される。この日は滝藤賢一(40)田口トモロヲ(59)の出演も発表された。