川谷絵音(28)がボーカルを務め、活動自粛中だったロックバンド「ゲスの極み乙女。」が10日、5カ月ぶりに活動を再開した。発売延期となった新アルバム「達磨林檎」がこの日発売され、これを記念して東京・青海のZepp東京でフリーライブを行った。

 川谷は当時未成年だった交際相手、ほのかりん(20)との飲酒デートを報じられ、昨年12月3日のライブを最後に、2つのバンド「ゲスの極み乙女。」「indigo la End」の活動を自粛していた。

 開演前、巨大スクリーンに新曲のミュージックビデオが流れる中、観客は静かに待っていた。メンバーが登場すると、歓声と拍手が起きた。川谷は「行くぞ!」と絶叫すると、会場はさらに盛り上がった。

 最初のMCで「お帰り」と観客から声が上がると、キーボードのちゃんMARI(29)が「ただいま」とあいさつした。川谷は「(メンバーの)休日課長は結構会ってましたけど、(ほな・)いこかさんは本当に会っていなくて、4月2日にスタジオで会った時、髪が長くて本当に誰か分からなくて。ちゃんMARIは髪が短くなっていて。2人が入れ替わったみたいで不思議な感じ」と、女性メンバー2人とほぼ会っていなかったことを明かした。

 観客は会場前で販売されたCD購入者。その場でくじ引きが行われ、当選者2500人がステージを楽しんだ。ライブは約1時間半。川谷は「発売記念ライブと言いつつ、やりたい曲をやってるんで」。「私以外私じゃないの」など、ヒット曲を中心に15曲を披露した。

 アルバムはオリコンデーリーチャート初登場1位の好発進。全国ツアー「丸三角ゲス」を8月1日からスタートさせることも発表した。川谷が活動自粛に至った経緯や再開について直接触れることはなかったが、最後に、後ろがリンゴ形の巨大だるまが登場すると「4人で今後の門出みたいな感じでちょこっとずつ入れてこうか」と言って、交代でだるまの目に筆を入れて活動再開を祝っていた。【近藤由美子】