大手芸能事務所ホリプロが開催する毎年恒例の「ホリプロタレントスカウトキャラバン」を取材した。審査員席には初代スカウトキャラバングランプリの榊原郁恵や、タレント伊集院光らが座っていた。

 10人のファイナリストが一芸を披露していき、それについて審査員がコメントをしていくのだが、どうしてもステージ転換がスムーズに進まず、トークで間をつなぐ場面が何度かあった。その中で伊集院が話していたエピソードが印象的だった。

 伊集院が石原さとみ(30)と番組収録で共演したときのこと。カメラが回っていないところで、あるADが転んで水をこぼしてしまい、それが石原ともう1人のタレント(以下、A)にかかってしまったという。

 伊集院によると、Aはこのとき「拭いて!」と別のスタッフに頼んだそうだが、石原は自らの衣装は気にせず、転んでしまったスタッフにかかった水を拭いてあげていたというのだ。

 伊集院がこの話で主張したかったのは、「『この人と一緒に仕事をしたい』と思われる人材こそが、今の時代に求められているタレント力だ」ということだそう。なるほど、10人のファイナリストたちに向けた話としては意味のあるものだが、そんなことはさておき石原さとみがすてきすぎる。主演作が相次ぎ、引っ張りだこの女優だが、容姿がいい、演技がうまい、といっただけでは生き残れない世界なのだということを痛感した出来事だった。