サザンオールスターズが、大みそかのNHK紅白歌合戦に特別枠で出演することが11日、分かった。紅組及び白組でもない特別枠での出演は4年ぶり。また、紅白が行われる東京・渋谷のNHKホールに駆け付けることも決定。会場で歌唱するのは35年ぶりで、平成では最初で最後となる。

サザンが紅白に初出場したのは79年。82、83年にも白組で出場。14年に公演を行っていた横浜アリーナから、中継で特別出演した。原由子(62)はソロで91年に紅組で初出場。桑田佳祐(62)はソロで10年に都内のビクタースタジオから、17年に公演を行っていた横浜アリーナから、それぞれ中継で特別出演した。

サザンがNHKホールに駆け付けるのは、3度目の出場を果たした83年以来。今年は年越し公演もなく、スケジュール的に会場に可能であることから、紅白会場での歌唱が実現したとみられる。

今年の紅白は平成最後で、サザンはデビュー40周年。NHKは節目を迎えた紅白に、記念イヤーを迎えた国民的バンドの参加を模索し続けてきた。同局は出場歌手選考を本格的に始める夏から秋にかけて、早い段階からサザンに出場をオファーしていた。だが、11月中旬に出場歌手を発表した際は、サザンの名前はなかった。同局関係者は「今後、視聴者の要望の多いアーティストに、継続して出演依頼することはあり得る」と新たな出演者をにおわせていた通り、水面下ではサザン側と特別枠での出演交渉を粘り強く続けてきた。

桑田は11月から約1カ月間、紅白形式で55曲を1人で歌い上げたソロ公演「平成三十年度!第三回ひとり紅白歌合戦」の準備に集中。今月2日に「ひとり紅白」最終公演を迎えた。桑田は大仕事が一段落した後、熟考の末、熱烈オファーを受けていた〝本家〟紅白の特別出演を受諾したようだ。

特別枠には、サザンに先駆けて、北島三郎(82)の出演が先日発表されたばかり。北島は「まつり」を歌うことが決定しているが、サザンが披露する楽曲は未定。サザンは前回特別出演した14年に「ピースとハイライト」「東京VICTORY」を披露したことからも、メドレーになる可能性が高い。曲順発表は今月下旬予定だが、サザンの出演は紅白の目玉の1つだけに、視聴率アップを狙った終盤になるとみられる。