覚せい剤取締法違反事件に問われた女優酒井法子被告に対して9日、懲役1年6月、執行猶予3年の判決が言い渡された。東京地裁の村山浩昭裁判官は「この事件と裁判は現実です」と酒井被告に語りかけた。有名人の裁判の判決後、裁判官はどう語りかけたか、集めてみた。(被告の年齢は当時、執行猶予がないものは実刑判決)

 ◆09年11月9日

 「あなたはドラマや映画で役を演じてきましたが、残念ながらこの事件と裁判は現実です。その重みは被告が今後実感すると思うが、負けずに薬物を断ち切って更生されることを望みます」⇒女優酒井法子(38=覚せい剤取締法違反、懲役1年6月、執行猶予3年)

 ◆09年1月9日

 「仕事柄、ストレスは多いだろうが違法薬物を使う理由にならない。今後は注意を」⇒男性オペラ歌手(42=覚せい剤取締法違反、懲役1年6月、執行猶予3年)

 ◆08年5月8日

 「もうこれっきりにしてください」⇒男性歌手(42=覚せい剤取締法違反、懲役2年)

 ◆07年5月7日

 「望む球界復帰は容易でないかもしれない。でも真摯(しんし)に自分を見つめ直していれば認めてくれ、分かってくれる人が現れるかもしれない」⇒元プロ野球選手(28=道路交通法違反と業務上過失傷害、懲役2年、執行猶予4年)

 ◆05年10月21日

 「厳しい判決かもしれませんが、傍聴人も聞いてます。しっかり更生するように」⇒男性ミュージシャン(40=覚せい剤取締法違反、懲役1年6月)

 ◆04年8月9日

 「全国あちこちにあなたを応援している人がいる。罪を償った後は死ぬまで薬物に手を出さないと誓ってください」⇒男性歌手(51=覚せい剤取締法違反と麻薬取締法違反、懲役2年4月)

 ◆02年4月17日

 「更生させようとする人たちへの期待を裏切らないで生活してください」⇒元俳優(26=覚せい剤取締法違反、懲役2年6月、執行猶予5年)

 ◆01年11月2日

 「今後、社会に受け入れられるかは、あなた次第です。裁判所はあなたがもう1度、もとの世界に戻って、今まで以上に活躍することを期待します」⇒俳優(26=大麻取締法違反など、懲役1年6月、執行猶予3年)

 ◆99年12月8日

 「今回の事件では家族をはじめ多くの人たちの信頼を裏切りました。更生を願っている多くの人たちのためにも必ず立ち直ってください」⇒男性歌手(30=覚せい剤取締法違反、懲役1年6月、執行猶予3年)

 ◆95年10月16日

 「小学生の時から、つらい練習に耐えてオリンピック選手にもなったのだから、きっと更生できると裁判所も願っています」⇒五輪出場女子元体操選手(34=覚せい剤取締法違反、懲役1年6月)

 ◆93年7月15日

 「証人になってくれたKさん、Oさん、Eさん(以上有名プロ野球選手)の友情を大切にして、やけにならないでください」⇒元プロ野球選手(45=覚せい剤取締法違反、懲役2年4月)

 [2009年11月9日20時25分]ソーシャルブックマーク