米国の人気歌手マイケル・ジャクソンさん(当時50)の急死をめぐり、AP通信は8日、捜査関係者の話として、マイケルさんに麻酔薬などを投与した専属医のコンラッド・マーレー医師について、検察が過失致死罪で大陪審での起訴を目指していると報じた。

 検察は麻酔薬投与などマーレー医師の医療行為が、一般の医師が通常守るべき注意義務の基準を著しく逸脱し、重過失に当たると判断した。医療専門家を証人に立証する見通し。実質的な捜査は昨年末で終了したという。

 検察は今後、ロサンゼルス市警と公式に協議。起訴の時期は、検察が証拠の検証に必要とする時間や、起訴の可否を判断する大陪審がいつ審理を開けるかによるという。

 マーレー医師の代理人は、同医師がマイケルさんを死亡させる薬を投与、処方したとの指摘を否定している。

 捜査資料によると、心臓内科が専門のマーレー医師は昨年6月25日、ロサンゼルスのマイケルさん宅で、不眠を訴えるマイケルさんに複数の鎮静剤や麻酔薬プロポフォールを投与。マイケルさんは呼吸停止状態となった後、死亡した。

 検視当局は死因をプロポフォールによる急性中毒と鎮静剤使用と断定している。

 [2010年1月9日8時36分]ソーシャルブックマーク