歌舞伎俳優の中村勘三郎が15日、東京・両国国技館で大相撲夏場所10日目を観戦した。今月上旬に歌舞伎の稽古を見学に訪れた貴乃花親方(元横綱)へのあいさつを兼ねており、伝統文化が交流した。

 貴乃花親方は担当部長を務めた3月の春場所(大阪)でも和服姿で観客を出迎えたり、着物女性の来場を呼び掛けたりと、日本文化を重視している。「歌舞伎にも相撲のシーンがある。これからますます密接になって、文化の継承につながっていけばいい」と意義を強調した。

 勘三郎は東京・浅草での公演の合間を縫って駆けつけた。「(相撲と歌舞伎は)お互いに昔からやっている。この辺りは東京スカイツリーもできたし、盛り上がってほしいです」と笑顔だった。