5日に57歳で亡くなった歌舞伎俳優中村勘三郎さんの葬儀・告別式が11日、東京・文京区の自宅で行われた。

 京都・南座公演で密葬に参列できなかった勘九郎が11日夜の部の口上で父への思いを語った。「本日密葬を行いまして、荼毘(だび)に付しました。父の肉体が、歌舞伎のためにささげた肉体が、この世にないのかと思うと、悲しさよりも悔しさがこみ上げてまいります」と話すと、場内が静まり返った。「躍動する父の肉体が大好きでした。目標でした。それは一生変わりません」と続けると、大きな拍手が起こった。