男子マラソンの川内優輝(26=埼玉県庁)をまねるアスリート芸人、M高史(28)が今度は「偽兄弟リレー」で注目を集めようとしている。今月26日に都内で行われる「谷川真理駅伝」に参加し、川内の弟で、市民ランナーの鮮輝(よしき)さん(22)とタスキリレーする。鮮輝さんとは、フェイスブック上で「友達」となり、交流スタート。「兄貴に似てますよね」と“公認”されている。

 優輝とも昨年1月開催の大会で知り合い、「マラソンで芸人最速を目指して」とエールを受けていた。しかし、今年5月4日、ともに出場した大会では、ものまねを披露した後、ツーショット撮影に収まるも、優輝が「川内くんも公認?」の問いに、「公務員が商売、営利(に使われるの)は良くないです」と断じた経緯がある。それだけに、M高史は「今度は偽兄弟リレーとしてやらせていただく」と、公認を目指して弟と共闘する構えだ。

 公認を受け、有名になりたい理由がある。芸人になる前の11年春、勤務先の知的障害者施設の入居者が脳出血で入院。退院後、施設に戻った男性は家族の呼びかけにも笑わなくなってしまった。約2週間後、M高史が歌手松山千春のものまねをすると、笑顔が戻ったという。「あの瞬間、これを仕事にしたいと思った」。同年12月、施設を辞め、お笑いの門をたたいた。

 同駅伝には猫ひろしも別チームで参加する。施設の仲間のためにも、優勝を目指す。【三須一紀】