人間国宝の上方落語家、桂米朝(87)が26日、兵庫県内の自宅で、38・8度の高熱と嘔吐(おうと)を繰り返し、同県尼崎市内の病院に緊急入院した。

 所属事務所の今井浩社長によると、医師の診断の結果は肺炎だといい、現在は熱も下がり、意識はあるという。

 事務所関係者によると、付き添いの家人がこの日未明、米朝の異変に気づき、熱を測ったところ、38・8度の発熱があった。同時に嘔吐も繰り返したため、自家用車ではなく、救急車を呼び、午前6時すぎ、主治医のいる病院へ入った。

 今井社長は今月22日に自宅を訪ねたが「そのときは元気なご様子でしたが、この暑さ続きで室内にいても、冷房もそうかけられないし、夏バテのような状態ではあったと思う」と話した。今後については「高齢でもあるし、無理はさせられない。2~3週間の入院加療は必要だと思う」と見通しを語った。

 米朝は、レギュラー番組のABCラジオ「米朝よもやま噺」を担当しているが、すでに9月末まで録音しており、今後は体調の回復具合を見て、次回録音予定を決める。