8月26日に肺炎で緊急入院していた人間国宝の上方落語家、桂米朝(87)が17日、退院した。所属事務所は「17日午前、無事に退院いたしました」と報告し「皆様方にはご心配をおかけしました」と謝罪した。

 米朝は8月26日未明、兵庫県内の自宅で、38・8度の高熱を出し、嘔吐(おうと)を繰り返したため、緊急入院。その後、肺炎と診断され、9月上旬には肺炎以外の他所も精密検査を終え、異状がなかったことから、流動食から普通食に戻していた。

 ただ、長男で落語家の桂米団治が上方落語協会主催イベントや一門の3代目桂文之助襲名興行などが重なり、多忙なこともあって「受け入れ態勢が万全ではない」(事務所)とし、米朝は、病院でさらなる体調回復に努めてきた。

 所属事務所によると、米朝は現在、食欲もあるといい、通常食も口にしているが、仕事復帰については決まっていないという。