NHKの籾井勝人会長は4日、衆院総務委員会に参考人として出席し、従軍慰安婦などをめぐる就任会見での発言について「個人的見解については全部取り消す」と述べた。

 一方で、具体的にどの発言を撤回するのかについては、「個人的な見解を繰り返すことは適当ではなく差し控える」と明言しなかった。民主党の奥野総一郎議員の質疑に対する答弁。

 奥野議員は、特定秘密保護法についての「通っちゃったので、言ってもしょうがない」、国際放送について「政府が右と言っているものを左と言うわけにはいかない」など4つの発言について「取り消すのか」とただした。籾井会長は「いずれも個人的見解なので、イエスとかノーとか言うことは差し控える」と述べるにとどまった。

 また、同委員会でNHKは、3日夕までに電話や電子メールで視聴者から寄せられた意見が1万2300件に達したことを明らかにした。6割が「偏った放送になるのが心配だ」など批判的な意見で、3割は「ようやくNHKがまともになる」など賛同の意見だった。