佐村河内守氏(50)に障害者手帳を交付した横浜市は7日、市役所内で記者会見を行った。

 会見によると、2月28日に佐村河内氏が医師の「身体障害者診断書・意見書」を持参して妻と2人で市の更正相談所を訪問。この場で職員から書類審査を受け、障害者手帳を市に自主返還した。この際、福祉特別乗車券と重度障害者医療証も合わせて返還した。

 佐村河内氏が主張する「3年前から聞こえるようになった」に従って市側で調べたところ、11年3月~13年5月の間に同氏が本来支払うべき医療費の自己負担分(3割)を免除した金額は24万2970円。この返却を求めることについては「本人は3年前からと話しているが、本当はいつからなのか分からないし、難しい」との見解を示した。佐村河内氏自身も金額は承知しているが、現在のところ「返す意思はない」という。

 市によると、「もう治ったから」などの理由で障害者手帳を返還した例はあるが、今回のように障害に対して疑義が生じてというのは初めて。聴力を脳波の変化から調べる他覚的検査を3種類行っているが、自己負担しているという。