9月から胃がん治療のため休養していた漫才師、今いくよ(年齢非公表)が誕生日だった3日、京都・よしもと祇園花月で、約3カ月ぶりに仕事復帰した。

 ともに京都出身の相方くるよ(同)と、2人でおどける「どやさ~」のギャグも披露。いくよは「なんぼ、ベテランいうても、大丈夫か不安やったけど、お客さんも温かく迎えてくれて、ありがたかった」と、満面の笑みで語った。

 いくよは9月7日夜、昼食で珍しく完食した弁当の消化不良を自覚し、かかりつけの医院を受診。医師から「へそ回りにしこりがある」と指摘され、大阪市内の別の病院で診察を受け、胃がんと診断された。

 同17日から入院し、3週間の飲み薬、1カ月に1回の点滴で、抗がん剤治療に入り、状態は安定。11月5日に退院し、主治医から仕事復帰の許可をもらった。

 「それでも、体力も落ちてるし、不安やったから、毎日30分ぐらい歩いて、1カ月は体調を整えた」といい、がんの判明後は、1日30本吸っていたタバコもやめた。

 禁煙と同時に禁酒も続けており、現在は「吐き気とか副作用もないし、ちょっと食欲は落ちてるけど、制限は何もない」と、復調に手ごたえを明かした。

 入院中、つらかったことには「素顔見せなあかんかったこと」と笑わせ、くるよも「メークしてへんから、分かれへんかった」。

 病院では、担当医や看護師にニックネームをつける遊びも。もともと、2人は、興味を持った人物にニックネームをつけるのが好きで、忙しそうな医師には「飛び回ってるから牛若丸」などと呼びあっていたという。

 ただし、いくよによると、30代の男性医師は「みんなイケメンやった」そうで、それだけに素顔を見られるのはつらかったようだ。

 また、福山雅治から見舞いの花が届いたといい、ともにイケメンに目がない2人は「豪華な花やったわ~」と声をそろえた。

 今後は、来年1月まで、3週間飲み薬、1カ月おきの点滴で抗がん剤治療を続けるスケジュールは変えず、様子を見ながら仕事を再開。

 いくよは「(がんは)彼氏より長いつきあいになります」と、ジョークをまじえ、闘病への覚悟を表明した。今後は、今月4日に大阪・なんばグランド花月、10日には、愛知・中日劇場で漫才を予定し、11日からはKBS京都ラジオでの復帰を予定している。