第24回東京国際映画祭の授賞式が30日、東京都港区の六本木ヒルズで開かれ、コンペティション部門の最高賞「東京サクラグランプリ」をフランス映画の「最強のふたり」(エリック・トレダノ、オリビエ・ナカシュ両監督)が受賞、次点の審査員特別賞に日本映画の「キツツキと雨」(沖田修一監督)が選ばれた。映画祭は同日閉幕した。

 「最強のふたり」は、事故で首から下がまひした富豪と介護者の黒人青年の友情を描いた実話に基づくヒューマンコメディー。「キツツキと雨」は、役所広司さん演じるきこりと小栗旬さん演じるゾンビ映画の新人監督の心温まる交流を描いた作品で、岐阜県恵那市や長野県南木曽町などが舞台となっている。

 沖田監督は授賞式で「(映画の)地方ロケを題材にしており、多くの人の力を借りてつくった映画。地元の方、映画に携わった方、ありがとうございました」と話した。

 他の主な受賞者と作品は次の通り。

 ▽最優秀監督賞=リューベン・オストルンド監督「プレイ」▽最優秀女優賞=グレン・クローズ「アルバート・ノッブス」▽最優秀男優賞=フランソワ・クリュゼ、オマール・シー「最強のふたり」▽最優秀芸術貢献賞=「転山」、「デタッチメント」▽観客賞=「ガザを飛ぶブタ」