歌手福山雅治(39)が、初めて故郷の長崎で写真展を開催することが決まった。5日から長崎県美術館で展示する。これまで東京の青山や六本木で写真展を開いてきたが、郷土愛の強い福山にとって念願の長崎開催となる。
話題となりそうなのは撮り下ろし作品。長崎湾に浮かび、そのシルエットから「軍艦島」と呼ばれる端島(はしま)の姿を収めた作品群だ。同島には大正期の集合住宅跡が今も残されており、遺構として注目されているが、老朽化による危険性から現在は立ち入り禁止になっている。福山は写真展開催を知った長崎市側から「ぜひ現在の端島の姿を写真として残してほしい」と依頼を受け、2月下旬に現地に足を運んだ。廃虚と化した住宅跡内部や外観、波しぶきの向こうに浮かぶシルエットなどを、福山の感性と思い入れで切り取った作品となった。
また、05年から今年初めまで、福山が帰郷や公演地として長崎市を訪れた際、同市内の思い出の場所を訪れた福山の姿を大村克巳カメラマンが撮影した未公開作品約30点も展示される。撮影者ではなく被写体として故郷で見せた素顔を楽しめそうだ。
ほかにも、06年に発表した初写真集「f5・6のハロー
1/125のサヨナラ」に収めた作品約100点や、敬愛する写真家植田正治さんの作品、ツアーや旅行に同行したカメラマン4人が福山を撮影した写真も展示される。
◆写真展開催概要
福山雅治「PHOTO
STAGE3
~残響~」
長崎市の長崎県美術館で5日から5月25日まで(4月14日と5月12日は休館)。問い合わせは095・833・2110。