演歌歌手中村美律子(58)が23日、函館の朝市に駆けつけ、新曲「女の旅路」の発表イベントを行った。朝から降り続いた雨が午前11時の開演前にピタリとやむと、約2000人のファンを前に「ここに集まってくれたみんなの思いが雨を止めてくれました。私に雨は似合わん。新曲に燃えてますから」。大阪弁の絶妙トークを交えながら、新曲やヒット曲「河内おとこ節」など6曲を情感たっぷりに歌い上げた。

 「女の旅路」の歌詞は、愛する男性を追って北海道までたどり着き、函館、室蘭、苫小牧、釧路などを探し求めるいちずな女心を描いている。「私にだって、いちずなところがあるんですよ」。中村の「いちずさ」とは、昨年3年ぶりに復帰、今年は13回目の出場を期すNHK紅白歌合戦への思いだ。「今日をきっかけに弾みをつけて、この新曲でメッチャ出たい~。これだけはあきらめきれません。いちずにずっと追い続けますよ」。

 ファンの期待も大きく、22日付オリコンランキング演歌チャートで初登場1位。92年の「酒場ひとり」以来、16年ぶりとなる好調な滑り出しをみせた。いちずな中村の「旅路」は、3カ月後に迫った年末の大舞台へと続いている。