日本テレビは2日、今季の地上波でのプロ野球巨人戦中継について、巨人主催ゲームを昨季より16試合少ない26試合放送すると発表した。ナイターは15試合で残る11試合はデーゲーム。昨季放送された42試合中、ナイターは33試合だったことから、今季は半減になる。今季の26試合についても終盤4試合は優勝争いなどの状況によって決定するとし、22試合となる可能性もある。延長放送も開幕戦の1試合だけという。

 久保伸太郎社長(64)は多メディア、多チャンネル時代に「大勢の人に見てもらい、かつ収益の上でどう貢献してもらえるかを考えた。BSデジタルの本格的な普及で、(巨人戦は)BSを基軸に展開していく。地上波は好カードを中心に選択していく」と説明した。BSチューナーは4800万台、視聴世帯は2200万世帯を突破。BS日テレの放送は昨年の21試合から52試合と大幅に増加する。久保社長は「中長期として考えた、グループとしての高度の経営判断」とし、来季もBSデジタルの試合数が増加し、地上波を減少させる可能性を示した。

 地上波の各局合計した巨人戦ナイター中継数は計133試合あった04年以降、減少傾向にあり、06年は106、07年は74、昨年は61と大幅に減った。視聴率も05年の10・2%を最後に3年連続1けたが続いており、テレビ各局にとって一時期のようなおいしいコンテンツではない。

 さらに、経済不況も追い打ちをかけ、スポンサー獲得は厳しい。日本テレビ以外の民放各局も巨人戦ナイターの放送枠を減少させることはあっても増加はありえず、今季の地上波で放送される巨人戦ナイターは40試合を割る可能性が高そうだ。

 [2009年2月3日7時4分

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