タレント大沢あかね(24)の母真美さんが経営する飲食店で無銭飲食したとして、警視庁板橋署が12日、住所不定、無職工藤三雄容疑者(71)を、詐欺の疑いで逮捕した。逮捕容疑は、7月29日午後7時半~同9時ごろの間、東京都板橋区内の飲食店「道頓堀」で、生ビールほか7点計5000円を飲食し、代金を支払わなかった疑い。逮捕時の所持金は数千円。容疑を認めているという。関係者によると、真美さんは容疑者逮捕に「経緯を見守りたい」と話している。

 調べでは、工藤容疑者は「丸山幸一といいます。人と待ち合わせている。この店の名刺ない?」と偽名で入店。生ビール2杯、酎ハイ、マルガニの姿ゆで2杯、おしんこなどを飲食し、「電話してくる」と外出したという。同容疑者は付近の公衆電話から店の名刺の番号に電話。「セイブのイトウです」とプロ野球関係者を装い、「丸山という人が行くが、私が支払う。絶対払わせないで」と言って切ったという。店に戻った同容疑者は2000円だけ支払い、逃走した。

 ほかの店でも同様の被害が相次いだため、父が野球解説者の大沢啓二氏(77)で、娘がタレントの大沢である真美さんが今月、テレビ局の知人に相談。情報番組で取り上げられたことが逮捕につながった。工藤容疑者は11日夜、JR池袋駅付近の飲食店で同様の手口を使おうとしたが、同店関係者が番組の内容を覚えており「話が似ている」と、池袋署に連絡。その後、同容疑者を板橋署が引き継ぎ、逮捕した。

 [2009年9月13日9時55分

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