NHK放送技術局制作技術センターの専任エンジニア永野勇容疑者(57)が17日、通勤途中の電車内で女性を触ったとして強制わいせつの疑いで警視庁渋谷署に逮捕された。

 調べによると、永野容疑者は、同日午前8時15分ごろから、京王井の頭線の下北沢から渋谷を走行中の上り電車内で、5分間にわたり都内に住む20歳代の女性会社員の下半身を触った疑い。女性が両足で永野容疑者の手をはさみ込んで取り押さえ、渋谷駅で駅員に突き出した。永野容疑者は抵抗することなく罪を認め、駅員からの110番で駆け付けた渋谷署員に引き渡された。

 永野容疑者は70年(昭45)に入局。スタジオカメラマンとして、前日まで仕事をこなしていた。過去には92年の時代劇「腕におぼえあり」、95年の大河ドラマ「八大将軍

 吉宗」、99年の同「元禄繚乱」、04年の同「新選組!」など、NHKを代表するドラマのカメラマンを務めていた。NHKは「どうしてこうなったかは分からないが、職員が逮捕されたことは誠に遺憾であり、深くおわびいたします。事実関係を調べたうえで、厳正に対処します」とコメントしている。

 NHKの職員がハレンチ行為で逮捕されるのは2年ぶり。07年にはセクハラやわいせつ行為などのハレンチ行為が6件も発生。再発防止策として、全職員約1万1000人を対象に面談を行ったが、効果はなかったようだ。

 [2009年11月18日8時37分

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