紅白歌合戦出場者発表会見が行われた23日、NHKは紅白60周年の「目玉」として、出場を期待した矢沢永吉(60)井上陽水(61)ら大物アーティストに最終的にふられたことを明かした。NHKの近藤保博エンターテインメント番組部長らが記者団に語った。

 選考過程で「ふられた経緯」まで明かす異例の「告白」だった。NHK側は、矢沢については、あきらめきれずにギリギリまで回答を待っていたという。

 「出場者発表会見までに回答を得られませんでした」と近藤部長は説明した。夏ごろから打診していたといい、感触については「検討するとのことだったが…」と残念そうに説明した。

 陽水については「私どもの方から『どうでしょうか』とお話ししたが、本人とバンドメンバーの日程が合わなかった。完ぺきな状態で出てほしかったからNHK側の最終的な判断で断念した。来年以降も出ていただきたい気持ちは変わりない」と説明した。

 陽水には11月前後に出場のオファーをし、陽水側も前向きで一時は「内定」の状態だったが、どうしても日程調整がつかなかったという。陽水は今年デビュー40周年で、NHK総合や教育でも陽水の特集番組などを放送。紅白出場に向けた同局の努力は実らなかった。また、NHK側は、それ以上の詳細な説明を避けたが、2人以外にも多くの大物アーティストにオファーをし、出場の回答を得られなかったことを示唆した。

 [2009年11月24日7時51分

 紙面から]ソーシャルブックマーク