1月25日に肺がんを公表した劇作家つかこうへい氏(61)の作・演出舞台「飛龍伝2010ラストプリンセス」(3日初日)の公開リハーサルが2日、東京・新橋演舞場で行われた。つか氏はこの日の舞台げいこまでの復帰を目指していたが、退院できずにコメントを発表。キャストへの指導を振り返り、エールを送る内容だった。自らの病状にはまったく触れないところに、プロの劇作家としてのプライドをにじませた。

 つか作品初出演となる徳重聡については「誠実さしかない男の設定を守らせております。やがて将来、徳重君が大きく花開くこととなるでしょう」。東幹久とについては、けいこを振り返り「神経質な人で気を使いましたが、論理的に説明すれば分かってくれた」。主演黒木メイサについては、「(出身地の)沖縄の浜辺で遊んでいるメイサの方が、幸せだったのか」と、その将来を期待する胸の内とは裏腹な言葉を残した。

 先月中旬以来、けいこ場に来られないつか氏のために、キャスト陣は熱演で恩返しするつもりだ。会見した黒木は「お客さんをタダで帰すな、と言われている」。つか氏の“沖縄発言”については「(演出を受けた)6年前から言われてます。反発してやってやろう、という気になります」と力を込めた。徳重は「つかさんの悔しさは伝わってきている。全員でその悔しさを背負って演技する」と話した。スタッフも含めて一丸になり、最高の舞台を病床のつか氏にささげる。

 [2010年2月3日8時58分

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