嵐の二宮和也(27)と俳優松山ケンイチ(25)が6日、ダブル主演する映画「GANTZ」(佐藤信介監督)大ヒットの記念あいさつを宮崎市・宮崎セントラルシネマ1で行った。口蹄(こうてい)疫、鳥インフルエンザ被害、霧島連山・新燃岳噴火と災難続きで苦しむ宮崎県民に向け、二宮は「すごくいろいろ大変なことがあると思うんですけど、僕らは呼んでもらえればこうやって来ます」とあいさつ。宮崎のファンを感激させた。

 初めて宮崎を訪れた二宮と松山は、舞台あいさつを3回計約1200人に対して行った。しかし、2人を一目見ようとファンが殺到したため、1回目のあいさつ終了後、2人は映画館の外で待つファンにも急きょあいさつした。2人を待っていたのは敷地内だけでも約1万1000人。映画館の外に姿を見せた2人は、すぐにライブ会場のような歓声に包まれた。

 ファンの熱狂ぶりに驚いた二宮は「すごい。圧巻でした。こういったトークイベントでこれだけの人が集まってくれたのは初めて。緊張感もあったけど、楽しかったです」。松山は驚きでつったという左胸の筋肉を押さえながら「(ファンの中に)飛び込みたいぐらいでした」と感激した。

 宮崎県では昨年の口蹄疫問題に始まり、今年に入って鳥インフルエンザ被害が発生、先月末からは霧島連山・新燃岳が噴火するなど、市民生活が脅かされる災難が続いている。今回の2人による宮崎での舞台あいさつは、全国のファンの投票による誘致合戦で決定し、慰問が目的ではなかったが、一行は「宮崎の現状を考えると、絶対に舞台あいさつをやりたい」と日程調整。前日には宮崎に入り、万全の態勢でこの日を迎えた。

 二宮と松山も宮崎の窮状は、把握している。二宮は「実際に状況を知ることは意義があること。僕ら2人は、情報だけを感じている人たちに情報を与えられると思いました」。松山は「僕らができるのは映画を見てもらうこと。それを日常の力に変えてもらいたい」と、役割を口にした。

 同映画は2部作。パート2は4月23日に公開される。二宮は「呼んでもらえればこうやって来ます。みなさんと会える機会を作れるよう、頑張っていきたいと思っています」。久々の明るいニュースに沸き立つファンに、笑顔で再訪を誓った。【近藤由美子】

 [2011年2月7日7時44分

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