お笑いコンビ、ロンドンブーツ1号2号の田村淳(37)が東日本大震災の被災地への救援物資集めに立ち上がった。ツイッターで電池、カイロ、懐中電灯の提供を呼び掛け、16日、東京・代々木公園での物資受け付けに自ら立ち会った。物資提供者は約1700人。同時に提供を呼び掛けていた大阪市内でも700人が物資を届けに集まった。淳は「責任を持って届けます」と誓った。淳のツイッターを見たマギー審司らタレントも多数駆け付けるなど、淳の呼び掛けで支援の輪が広がった。

 寒空の下、淳の前には提供物資を持参した行列が途切れることがなかった。淳は「ありがとう!」と提供者1人1人と握手した。物資の受け付けをしたのは16日午後1~5時。夕方になると行列はさらに長くなり、100人以上に及んだ。淳は提供者の被災地に対する激励の声をツイッターで実況し続けた。

 ツイッターで物資提供を呼び掛けたのは前日15日。「家に余っている物だけで大丈夫」として、カイロ、乾電池、懐中電灯の3点の提供を呼び掛けた。届ける物の4つ目として、被災者へ向けたメッセージも受け付けた。物資受け付けは、大阪でも行われた。東京だけでカイロ約2万個、乾電池約1万個、懐中電灯約300個。計段ボール70箱分の物資が集まった。

 入念に準備して臨んだ。淳のツイッターのフォロワーは28万人。被災したフォロワーに何が一番必要なのか、ツイッターで確認した。その上で選んだのがカイロなどの3点だった。

 昨年、淳がプライベートで立ち上げた団体「淳の休日」のスタッフらとともに、被災した自治体に物資提供について確認。岩手県の地域福祉課から「1カ月後でも困らない物なので、ぜひ送ってほしい」と返答があったという。今回は北海道まで宅配便で、さらに岩手県まではゆうパックで送る手配も済ませた。

 物資集めは思い入れもあった。デビュー前。ロンブーが東京・原宿の歩行者天国で行っていた路上コントでファン1号になった女性が、宮城県気仙沼市在住。いまだ連絡が取れていない。「そういうのもあって、何か届けたいという思いで動きました」と明かした。

 淳の呼び掛けに、芸能人も多数駆け付けた。「今後お笑い芸人が1つになって、被災地の方に行ってみんなを元気づけたいと思います。受け取る側の準備が整えば、また何か違う物資を届けたい。マスク、紙おむつが足りないというつぶやきもたくさんあったので」。この日に限らず、支援を続けていくことを誓った。【近藤由美子】