滝沢秀明(29)が12日、主演舞台「滝沢歌舞伎2011」(東京・日生劇場)の会見を日生劇場で行った。同舞台は8日に開幕。06年から東京・新橋演舞場で毎年開催してきた「滝沢演舞城」を昨年から場所、名前を変えて上演。昨年に続き、歌舞伎色を濃くした「滝沢歌舞伎」として上演する。

 今年初披露された演目は「『乱』十役」。時代を超え、歴史上のヒーローを中心に変身していく。タッキーの十変化が行われるのは約15分。「本能寺の変」など5つのエピソードを描きストーリー性を盛り込みながら、スピード感あふれる早替えに挑戦している。

 演出を手掛け、新たな演目に挑戦しながらも、こだわりにはあえて触れなかった。「こだわりはいろいろありますが、今回は正直どうでもいいかなと。それよりも、1人でも多くの方にメッセージを伝える時間としたい。やりがいは今年は特にあります」と言い切った。

 余震続きだが、節電と安全第一に舞台を行っている。電力は例年の約8割に抑え、地震の緊急速報にすぐ対応できるよう、上手下手にスタッフを配置している。「やっていいのかと悩みましたが、幕を開けた以上、みなさまを元気づけるのが僕らの役目。なえちゃダメですよね」。

 主演した05年NHK大河ドラマ「義経」では、セットが建設された岩手県などを中心に東北で撮影を行った。「岩手など東北でお世話になりました。時期を見て行ける機会にぜひ行きたいと思っています」と再訪を誓った。最終日は5月8日。東北を思いながらも、今は座長として公演に全力を尽くす。