石原プロモーションの俳優徳重聡(32)が、「軍団禁煙。」達成をかけた“難題”に挑むことが19日、分かった。石原軍団の若手4人で、ファイザー社の禁煙治療啓発キャンペーン「お医者さんと禁煙しよう。」に参加し、禁煙に挑戦中だが、徳重は治療開始から10日目に喫煙して挫折。軍団の“禁煙団長”舘ひろし(61)から、自身の禁煙と大先輩の神田正輝(60)を1年以内に禁煙させるよう命じられた。新CM「軍団禁煙。」編が全国でオンエアされる明日21日を控え、徳重が悲壮な覚悟を語った。

 禁煙治療開始から22日。徳重の苦痛はピークに達していた。「リアルに苦しんでいます」。薬をのみながら、3カ月間に5回通院するプログラムを受ければ、7割が禁煙に成功すると聞いていた。しかし、喫煙歴12年で1日3箱も吸うヘビースモーカーの徳重は例外だった。「吸いたいものは吸いたいんです」。

 徳重は、東日本大震災発生前日の3月10日に都内で行われた禁煙PRイベントでは、ライターを特設の“禁煙神社”に奉納し、禁煙を宣言した。舘からは「もし吸ったら石原プロを出ていく。やめられなければ、さようなら。他のプロダクションへどうぞ」と通告されていた。4月27日に初めて医師の治療を受け、同30日に減煙からスタート。8日目から禁煙に入り、9日目に初めて禁煙手帳の喫煙量がゼロになったが、10日目には食事会で、周囲が吸っているのを見て耐えられずに1本吸ってしまった。

 黙っていればいいようなものだが、石原軍団においてウソは厳禁。舘に「吸ってしまいました」と報告した徳重は、「軍団追放」も覚悟していたが、舘は「あっ、そう。じゃ、こういうことだから」と新たな使命を下した。1つは「ポスター100枚手張り」。もう1つが「神田を1年以内に禁煙させろ」だった。

 上下関係の厳しい軍団では、大先輩の言うことは絶対だ。が、同じく大先輩の神田に「禁煙してください」と言うにも相当な勇気がいる。悩める徳重は「困難です。Dr.伊良部一郎になり切って言うしかないですかね。ポスターを(神田の)車にそっと張るとか」と作戦を練っている。

 自身の禁煙も大命題だ。同じく治療中の池田努(32)は「吸いたくなくなった」と話し、宮下裕治(36)と金児憲史(32)も順調で焦りも出てきた。明日21日からは、新CM「軍団禁煙。」編が全国で流れる。徳重は「2回目の診察を受けたとき、医師に『しんどいです』と言ってしまった。軍団の禁煙を危うくしているのは僕。CM通り(禁煙)したい」と不退転の覚悟を見せた。【村上幸将】

 ◆徳重聡(とくしげ・さとし)本名同じ。1978年(昭53)7月28日、静岡県生まれ。静岡市立高、立正大とサッカー部に所属。00年の新人発掘オーディション「21世紀の石原裕次郎を探せ!」で応募5万2005人からグランプリに選ばれ、石原プロ入り。04年10月にテレビ朝日系ドラマ「西部警察スペシャル」で俳優デビュー。今年1月にはテレビ朝日系ドラマ「Dr.伊良部一郎」で、連ドラ初主演。187センチ、78キロ。血液型A。