AKB48の公式ライバル、乃木坂46の曲のプロモーション(PV)に、AKB48のセンター前田敦子(20)がまさかの出演を果たした。今月22日、乃木坂46のデビュー曲「ぐるぐるカーテン」が発売されるが、そのBタイプ盤に収録される「会いたかったかもしれない」のPVの一場面に登場。前田は乃木坂46のセンター生駒里奈(16)と共演を果たし、その姿を温かく見守っている。PVは今日8日から解禁となる。

 前田が登場するのは、「会いたかったかもしれない」の曲の中盤から終盤にかけて、制服姿の生駒が、自転車に乗り学校に向かう途中のシーン。生駒がすれ違うOL風の女性が前田だ。時間にすれば約5秒。白いニットを羽織って道を歩く前田は、生駒とすれ違うと立ち止まり、振り向いてかすかにほほ笑む。

 乃木坂46のCMにも使われている「会いたかったかもしれない」は、AKB48のメジャーデビュー曲「会いたかった」とメロディーこそ違うものの、歌詞、振り付け、PVの撮影地や構図など、ほぼ一緒で、そのそっくりぶりが話題になっている。当時のAKB48メンバーが演じた各ポジションを、乃木坂46のメンバー1人1人が務める。今回、「会いたかったかもしれない」のPVで生駒が演じる女子高生は、6年前に「会いたかった」のPVで前田が演じた役だ。

 生駒は「前田さんと共演は本当に緊張して、危うく自転車から落ちそうになった」と撮影を振り返った。ソロで女優業もこなす前田と、芸能界に身を置いて間もない生駒とでは、場数が違う。「前田さんは、本当にオーラがすごかった。いつか私も、前田さんのようなオーラを出せるようになりたい。そして、誰もが『ライバル』と認めるような存在を目指します」。

 グループの顔とも言えるセンター2人の、一瞬の共演。撮影後、前田は「6年前の、がむしゃらに頑張っていたころの自分を思い出しました」とコメントした。必死に自転車をこぐ生駒を見る前田の表情は、温かかった。デビューに向けて一心不乱に突き進む“後輩”を、6年前の自分自身に重ね合わせ、優しく見守っているようだった。その視線を背中に感じながら、乃木坂46は「本当のライバル」を目指し、全力で走っていくだろう。【横山慧】

 ◆乃木坂46

 AKB48グループの秋元康総合プロデューサーが手掛ける、AKB48の公式ライバルアイドルグループ。昨年8月に結成。レコード会社SMEの拠点で、メンバーの最終オーディション開催地の乃木坂が名前の由来。46は「AKBより人数が少なくても負けない」ということから。現在のメンバーは33人。