演歌歌手小林幸子(58)の個人事務所「幸子プロモーション」の関根良江社長ら女性役員2人が3月いっぱいで退社したことが4日、分かった。今日発売の「週刊新潮」が報じている。NHK紅白歌合戦の巨大衣装をともに考案するなど、低迷期から30年以上にわたり小林を支えた名物女性社長だった。小林は昨年11月に、8歳年下の医療関連会社社長と結婚した。来年デビュー50周年を迎えるが、ブレーンの退社で今後の活動への影響が懸念されている。

 「幸子プロモーション」を退社したのは、関根社長と専務取締役の女性役員。これを機に、同社の代表取締役社長に小林幸子本人が就任した。東京・赤坂にあった事務所も、東京・平河町のビルに移転した。社長交代や事務所移転のあいさつ文は、いまだ取引先に送付されていない。公式サイトの会社概要が書き換えられたのも、4月に入ってからで、それまでは前事務所に電話してもテープ案内が流れるなどしていた。役員退社が急きょだったことをうかがわせた。

 関根氏は、小林のブレーク前からマネジャーとして苦楽をともにしてきた。小林は、79年に「おもいで酒」が大ヒットし、87年に「幸子プロモーション」を設立するが、芸能界を二人三脚で歩んできた。名物のNHK紅白歌合戦の豪華衣装も一緒に考え、演出交渉や取材応対などでは関根氏が前面に立ってきた。紅白33回連続出場で、“演歌の女王”と呼ばれるようになった陰の立役者でもある。一緒に退社する専務取締役の女性は、小林のコンサートなど営業を担当してきた。同専務の親族が経営する企画会社が、前事務所の入っていたビルの所有者であることから、同専務の退社で事務所を移転した。

 週刊新潮によると、小林の結婚後、金銭問題などが浮上して関根氏らとの関係が悪化したという。小林の事務所関係者はこの日、「あいさつ文は現在作成中です。役員変更なども手続き中ですが、小林さんのご主人は業種も違いますし、役員に名を連ね、経営に携わることはないと聞いています」と話した。

 小林は来年デビュー50周年を迎える。ブレーンの退社で、歌手活動への多大な影響が懸念されるが、所属レコード会社の日本コロムビアは、「当社の大切な歌手。今後もバックアップしていくことに変わりはありません」と話している。