ロンドン五輪の開会式は英国が生んだエンターテインメント満載の内容となった。開会式は27日夜(日本時間28日午前)にロンドン東部の五輪スタジアムで行われた。スパイ映画「007」の主人公とエリザベス女王の共演や、コメディー映画「Mr.ビーン」の主人公の登場で観客を楽しませ、元ビートルズ、ポール・マッカートニー(70)の熱唱で締めくくった。ファッションデザイナーのドン小西氏(61)は各国選手団の服装を辛口チェックした。

 ファッションデザイナーのドン小西氏の話

 日本は、赤と白、日の丸なんだろうが個性はゼロ。(デザイン提案した)高島屋だけにデパートの1階のマネキンが着てそうなコーディネート。よくも悪くもなく70点。ファッション的には「スルー(見逃される)」だね。

 米国は、縫製が中国というだけで批判されたが、そんな意見が出ること自体がナンセンス。安い人件費で大量生産する経済の流れなのだから、小さいことで文句を言うなと言いたい。

 悪かったのは台湾。エコを基調とした会場設営なのにギンギラの服は空気を読めていない。中国も頑張ったが、赤いジャケットに燃えるようなオレンジのネクタイはいただけない。経済破綻しそうなスペインも国旗の色をそのまま使っただけでひねりがない。

 良かったのは英国。伝統重視でスーツだと思っていたが、国旗の配色をあえて外し、白とゴールド。しかもブルゾン。未来をにらんだ国の姿を象徴している。ロックを感じるね。ドイツのショッキングピンクと明るいブルーを使った冒険も好感が持てた。日本の直前に入場したジャマイカもセンスが光った。