俳優堺雅人(39)が不屈の銀行マンを演じるTBS系ドラマ「半沢直樹」(日曜午後9時)の28日放送(第3話)の視聴率が22・9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区、関西地区は25・6%)を記録し、同時間帯に放送されたサッカー東アジアカップ日韓戦の17・8%(関西は12・9%)を超えたことが29日、分かった。また7月スタートの民放ドラマの中で最高の視聴率となった。

 同ドラマの視聴率は、初回19・4%、第2話21・8%と上昇。第3話は同時間帯にサッカー日韓戦があるため苦戦も予想された。ところが平均視聴率、瞬間最高視聴率ともに約5ポイント上回る数字を出した。瞬間最高視聴率は27・7%で午後10時5分に記録。堺演じる半沢と及川光博演じる同期銀行員がバーで飲む場面に入ったところだった。

 同局の宣伝担当者によると、放送前は視聴者の中心は男性かと思われたが、男女問わず見られているという。メールでの感想、フェイスブックへの書き込みには、ドラマ好きの女性が夫や家族に勧めたという例や就職活動中の学生が社会人の大変さを感じたという投稿もあった。性別、年代を超えた広がりが高視聴率につながったとみている。同局には経済紙などからの取材依頼も殺到中。新聞、雑誌、ウェブなどを合わせると70媒体以上から取材依頼が届いている。人気を受けて出演者が登場するイベント企画案も浮上している。

 原作は直木賞作家の池井戸潤氏の小説。型破りな銀行マンが銀行内外の敵に立ち向かう物語。「やられたらやり返す」「倍返しだ!」の決めぜりふが印象的。宇梶剛士、香川照之、石丸幹二、片岡愛之助ら個性派のぶつかり合いも見どころになっている。