大地真央(58)が主演舞台「夫が多すぎて」(10月30日~11月17日)で東京・日比谷シアタークリエに初登場することが9日、分かった。相手役の石田純一(60)中村梅雀(58)とは初共演で、「初めて尽くしです」と意欲をみせている。

 クリエは芸術座に代わって07年に開場し、森光子「放浪記」などが上演された。大地も宝塚時代にコンビを組んだ黒木瞳の舞台観劇などでクリエを訪れ「客席との距離感がいいし、お芝居をするのに最適の劇場」と思っていた。「夫が多すぎて」は英国の文豪サマセット・モームのコメディーで、「クリエはコメディータッチの作品がいい」と大地が選んだ。1919年初演で、2回映画化された。

 大地演じるヴィクトリアは戦争で夫(中村梅雀)を亡くし、夫の親友(石田純一)と再婚するが、死んだはずの夫が帰ってきて思わぬ展開になる。「大人っぽくて、おしゃれな作品。ヴィクトリアはピュアで、男の人がほっとけない、愛される要素を持っている。1つ間違えると嫌な女性になるけれど、ちょっと笑ってしまうしたたかな彼女をチャーミングに演じたい」。

 石田、中村とは初共演。「石田さんは番組でご一緒したこともあって、優しい人。梅雀さんは未知数な分、楽しみです」。100周年の宝塚出身で、「宝塚歌劇の殿堂100」に存命者では最年少で入った。「舞台衣装でトイレに入らないなど、宝塚で教わったことは守っています。宝塚時代も今も、毎回初日のような新鮮な気持ちで取り組んでいます」。100周年に大地の新たな挑戦が始まる。【林尚之】