歌手高橋真梨子(65)が女子フィギュアスケート浅田真央(23)がソチ五輪で見せた姿に触発されたバラード曲を作詞したことが24日、分かった。新アルバム「Adultica」(6月4日発売)の収録曲「愛のAxel(アクセル)」だ。浅田が失敗を乗り越えた姿と、自分の恋愛体験を重ねて表現したという。

 高橋は、浅田の涙と笑顔に心を強く動かされた。浅田は、2月に行われたソチ五輪の女子シングルのショートプログラムで転倒してしまい16位と出遅れたが、翌日のフリーで完璧な演技を見せ、日本中を感動させた。大人の恋愛ソングを世に送り出してきた高橋は、自分の恋愛歴と重ね合わせ、ある思いが込み上げてきたという。「失敗しないようにと思っていても、心と体がうまくいかないことってある。五輪の時の浅田さんもそうだったと思う」。

 浅田の姿にインスピレーションを得て、新たな曲のイメージがわいた。浅田が果敢に挑んだトリプルアクセルと恋のアクセル。2つをシンクロさせた歌詞をすぐに書きとめた。「過去の恋愛の失敗は心から消せなくても、それを乗り越えて人は前を向くもの。アクセルというのは『前から踏み込む』という意味。失敗をしても、人は必ず立ち直れる。それはトキメキの喜びを得たいから」。

 当時の浅田の姿を想起させる歌詞が印象的だ。「取り返しのつかないことをした」「やり直す自信がここにある」「再び恋を踊る

 立ち上がれる勇気抱いて」「ひとつ涙終わる頃に人々は前を向く」など。完成した「Axel」は、3年ぶりのオリジナルアルバム「Adultica」に収録されることになった。「バラードの女王」と呼ばれる高橋と、フィギュアの女王との“コラボレーション”として話題を集めそうだ。