タッキー&翼のコンサートツアー横浜公演が13日、横浜アリーナで行われた。今井翼(33)がメニエール病でツアー休演中のため、滝沢秀明(32)が1人で出演した。しかし、翼と考えた構成は変更せず、翼のパートはデータ音源でカバー。翼が不在のまま、「2人による公演」になった。

 冒頭で翼のメッセージがスクリーンに映し出された。「僕の想いはここに存在します」。観客約1万5000人から大きな拍手が起きた。「今日もタキツバとしてやっていきます。今日は伝説のコンサートと言われるように、ウチらにしかできない時間にしたい。グループで良かったと思いたいし、思ってもらいたい。できることをやりたい」。滝沢の宣言通り、「タキツバ2人の公演」を貫いた。

 滝沢は翼がいつでも戻れるようにと、翼の立ち位置を空け、自身の立ち位置も変えなかった。翼のパートはデータ音源を流し、翼がいるはずの場所にライトを当てた。翼が乗るはずのトロッコは誰も乗らないまま、走り続けた。

 翼は今月7日に退院し、自宅療養中だが、相棒として頻繁に連絡を取り合っているという。「彼女か、というぐらい毎日、電話やメールで話しています。『ライブをやりたい』などと話していて、気持ちは上向いているようです」。

 ジャニーズ事務所の先輩後輩も翼を心配しているといい、状況も説明した。「(翼は)中居(正広)君に空気清浄機をプレゼントしてもらったり、僕は木村(拓哉)君に『大丈夫なの?』と聞かれましたし、(V6)井ノ原(快彦)君や坂本(昌行)君には『何かできることがあれば言ってね』と言われたり。ジャニーズの方々もみんな周りにいるんだと思いました」。

 アンコールが終わると滝沢は黒いパーカを脱ぎ、「翼」の名前が入った黒いTシャツ姿になった。「1人だけど、翼の気持ちとともにタッキー&翼のコンサートをやりました。もう間もなく、と思います。長年コンビを組んでいるので、しゃべれなくても分かりますから。格好いい翼で戻ってきてほしい。この続きは翼と」。翼の早期復帰を確信し、そのTシャツを指したり、抱きしめながら会場を後にした。【近藤由美子】