女優杏(28)が初めて長編アニメの声優に挑戦することが19日、分かった。アニメ映画「百日紅(さるすべり)~Miss

 HOKUSAI~」(5月公開予定)で主人公で江戸時代の浮世絵師、葛飾北斎の娘・お栄の声を担当する。お栄が浮世絵師として父や仲間たちと活発に生きる姿を、江戸の四季の情緒を織り交ぜながら描く。歴史好き女性「歴女」の杏には、ぴったりの作品だ。

 原作は05年に亡くなった江戸風俗研究家で漫画家の杉浦日向子さん。原作の大ファンだった杏は「江戸時代からタイムスリップしたかのような描写、江戸っ子の心の機微が好きです」。今回の依頼を快諾した。お栄については「天才的な能力が備わった一風変わった女性。ミステリアスで興味深い女性」と話している。

 元日に俳優東出昌大(26)と結婚。今月末から始まるアフレコに向けて新婚生活の合間を縫いながら、脚本を読み込んでいる。「声の仕事に興味があり、いつか挑戦してみたいと思っていた。軽妙洒脱(しゃだつ)な会話のやりとりも楽しみ」と心待ちにしている。原恵一監督は起用理由について「制作当初から杏さんに演じていただきたいと考えていた。自然な演技が印象的な一方、バラエティー番組では落ち着いていながら、少し風変わりでおもしろい女性だなと思いました。また歴史好きというところから、杉浦さんがお好きなのではと思い、オファーに至りました」と説明した。