東京都の小池百合子知事は20日、都議選(6月23日告示、7月2日投開票)に向けて、特別顧問を務める「都民ファーストの会」の候補者と並んだ街頭演説をスタートした。対立する自民党都連を「議会を怒らせると条例が通らない都政にした。忖度(そんたく)だけはうまい、忖度政治の象徴だ」と激しくこきおろし、「都連に、さよならを言おう。議員になりたいから出馬するというのは、税金の無駄遣いだからやめときなさい」と、スイッチ全開で“口撃”を続けた。

 特に怒りを込めたのは、「都民-」が都議選の公約に盛り込む受動喫煙防止条例の制定を都連も同様に記載したこと。争点化回避との見方もあるためか、小池氏は「急に火が付いたように言い始めた。前の知事(舛添要一氏)もやる気はあったが(都連に)足を引っ張られてトーンダウンした。私が知事でなければ、ずっと足を引っ張っている」と主張。都議会の川井重勇(しげお)議長にもかみつき「議長さんの部屋は(たばこの)煙でモクモクだ。さあどうなるか、注目ですね」と、都連の受動喫煙対策の本気度を監視する意向も示した。

 告示まで約1カ月。小池氏は今後、遊説を本格化する。この日は元テレ朝アナ龍円愛梨氏(40)の選挙区など、5カ所を回った。