希望の党と民進党は17日、執行部間で大筋合意していた国会での統一会派結成を事実上、断念した。党の路線をめぐる党内の対立が表面化。両党とも今後、分裂の可能性を残した。

 呼び掛けた側の民進党の会合では、所属議員から希望との統一会派に異論が噴出。衆院選で民進議員を「排除」した細野豪志氏ら創立メンバーがいるとして、怨恨(えんこん)に似た反発があり、議論は紛糾。大塚耕平代表は22日の国会開会前の会派結成を目指したが、決裂に追い込まれた。

 民進の対応を受け、希望の玉木雄一郎代表は大塚氏に協議打ち切りを伝達。「民進党が統一会派結成を申し入れてきたのに、決められなかった。交渉はいったん終わりにしたい」と述べた。同党でも保守系議員が民進との統一会派に反発。執行部は、事実上の「財産分与」といえる分党まで一時、想定しており、今後も党内対立は避けられない。

 民進では、大塚氏の責任論も浮上。小西洋之参院議員は「今回の件は執行部の大失点。退陣すべきだ」と批判した。一方、立憲民主党の枝野幸男代表は、民進の衆院会派「無所属の会」から統一会派結成に向けた交渉の提案があれば前向きに検討する考えを示した。