区切りの150回目を迎えるG1ケンタッキーダービーが現地土曜(日本時間日曜、午前7時57分発走予定)にケンタッキー州のチャーチルダウンズ競馬場で開催されます。

昨年に続いてJRAで馬券発売が実施されるので、楽しみにされている方も少なくないでしょう。

今年は前走のG2UAEダービーまでデビューから5連勝中のフォーエバーヤング(牡3、矢作、父リアルスティール)が坂井瑠星騎手で、伏竜Sの優勝で出走権をつかんだテーオーパスワード(牡3、高柳大、父コパノリッキー)はカナダを主戦場とする木村和士騎手を鞍上に参戦します。

レースの行方に大きくコミットする枠順は本番の1週前の4月27日に発表されましたが、1日に9番枠エンシーノが回避したことによって補欠1位のエピックライド(牡3、J・エニス厩舎、A・ベスキッツァ騎手、父ブレイム)が滑り込みで出走。10番枠だったテーオーパスワードから20番枠のソサエティマン(牡3、D・ガーガン厩舎、L・デットーリ騎手、父グッドマジック)は、それぞれひとつづつ内の枠に移ります。

人気が予想されるのは昨年の米2歳牡馬王者で、G1フロリダダービーを13馬身半差で圧勝したフィアースネス(牡3、T・プレッチャー厩舎、J・ヴェラスケス騎手、父シティオブライト)と粘り強き強靱(きょうじん)な末脚を武器にG1ブルーグラスSを制したシエラレオーネ(牡3、C・ブラウン厩舎、T・ガファリオン騎手、父ガンランナー)の2頭ですが、枠順はシエラレオーネは2番枠、フィアースネスが16番枠と内外に分かれました。

シエラレオーネのいとこにあたるフォーエバーヤングは10番枠、テーオーパスワードは隣の9番枠とともにいいところを引いています。その他では昨年の勝ち馬メイジの全弟でG2ファウンテンオブユースSとG2レムゼンSに勝ったドーノック(牡3、D・ガーガン厩舎、L・サエズ騎手、父グッドマジック)が最内の1番枠、G2ルイジアナダービー優勝から臨むキャッチングフリーダム(牡3、B・コックス厩舎、F・プラ騎手、父コンスティチューション)が4番枠、その僚馬でG1ブルーグラスSでシエラレオーネの2着したジャストアタッチ(牡3、B・コックス厩舎、F・ジェルー騎手、父ジャスティファイ)は8番枠を引き当て、がんと闘いながらダービー出走をかなえた黒人調教師ラリー・デメリットのウエストサラトガ(牡3、J・カスタノン騎手、父イグザジャレイター)は12番枠、G1サンタアニタダービー優勝のストロングホールド(牡3、P・ダマート厩舎、A・フレス騎手、父ゴーストザッパー)とG1ウッドメモイアルSを制したレジリエンス(牡3W・モット厩舎、J・アルヴァラード騎手、父イントゥミスチーフ)はそれぞれ17番枠、18番枠となっています。

近年のケンタッキーダービーは23年が8番人気のメイジ、22年が20番人気のリッチストライク、21年は8番人気タイのマンダルーン、20年は3番人気のオーセンティック、19年は18番人気のカントリーハウスが優勝。伏兵台頭が目立っていますが、1番人気馬も23年3着、22年2着、21年3着、20年2着と勝てないまでも、馬券圏内に踏みとどまっています。

レースの傾向から勝ち馬は逃げ馬、もしくは最終コーナー手前で5、6番手のポジションにいる先行馬から出るとみています。

日本の2頭のレースぶりにも注目して「最高の2分間」を楽しみたいと思います。(ターフライター奥野庸介)※競走成績などは2024年5月3日現在